悪いイメージの改善方法

介護職のイメージは決して良いものとは言えないでしょう。
重労働で超過勤務が多く薄給のうえ利用者の扱いは難しく、離職者が後を立たないというイメージが根付いています。
そのため介護業界は常に慢性的な人手不足に悩まされています。
一方で高齢化は進んで介護施設の利用希望者は増えるばかりです。
需要の増大に応じて介護施設を増強しようにも、肝心の介護職員が集まらなければ開業することができません。
そこで、介護職のイメージを刷新する必要があります。

介護職のイメージアップについては厚生省が一定の方針を示しています。
たとえば、介護職を10年間務めれば報奨金を出すという策が出されています。
ただし、介護職の多くは女性であり結婚や妊娠などで職を離れる人も多いため、平均勤務年数は6年間と言われています。
だからあまり実効性のある政策とは言えないのです。
収入が増えることは介護職にとって喜ばしいことですが、実現が難しいのであれば意味がありません。
したがって、これだけでは介護職のイメージアップを図って人材不足を解消することは期待できません。

また、官庁がマスコミを通じて介護職のPRを行うという提案もされています。
こうした官製のコマーシャルによって国民の認知度は上がるかもしれませんが、それより民間のメディアが介護職を取り上げたドラマやドキュメンタリー系の番組を制作し世間に広めた方が効果的だと言われています。
病院や学校を舞台とするドラマは多いですが、介護現場のドラマはあまり制作されていません。
ドラマであれば身近に感じられるため、そこでやりがいをアピールすれば介護現場に興味を持ち、介護職を目指す人も増える可能性はあるでしょう。